037 顔の力

新井浩文…映画「GO」でデビューし、翌年公開の「青い春」で松田龍平の相手役として大抜擢。「ジョゼと虎と魚たち」でも好演してましたが、まさか池脇千鶴と後に交際が発覚するのは。

「ゲルマニウムの夜」…花村萬月の小説が原作。上野公園東京国立博物館内に設立された「一角座」で上映中。

 久々にキタ。
「男子に生まれたかった」という、あの感じ。
 たまに、思う。それは、かっちょいいラッパーに出会ったり、浅野忠信を観たときとか。最近は、割と落ち着いてたんだけどね。久々に、「自分がオトコだったらなあ」と思わせれる俳優を発見した。

 新井浩文

『ゲルマニウムの夜』主演してるコ。実は、『赤目四十八瀧心中未遂』で観たときから気になっていた。『赤目』の主人公の男性は、モツ焼きの臓物をえんえん串に刺すシゴトをしている。その臓物を運んで来たり、出来上がりを回収に来たりする店の男のコを演じていたのが、新井浩文。無言で臓物を届け、持っていく。そんなにたくさん出ていたわけじゃない。だけど、顔が焼き付いて離れない。
 初めて観たとき、「な・なんじゃ、この顔は?!」と思った。松本大洋のマンガみたいな顔だな、と思った。後で知ったが、松本大洋原作の『青い春』にも出てるそうな。ぴったり、ですな。かくゆう私も、『元気が出るテレビ』のオープニング漫画に似ている、と言われたことがあったりするが、新井浩文は、ずいぶんとまあ松本大洋マンガ似な人だ。
 で、たまたま『ゲルマニウムの夜』のポスターを見かけた。「ゲ!あのコだ!」と思うと同時に、最初に観たときにも増して「な・なんなんだ!このツラ構えはっ?!」とビビった。白目が多い、んで、睨んでいる?ようなポスター。ギラギラした睨みではない。でも、監督さんもどっかで言ってたように“凶暴な目”である。決して、特別な顔をしてるわけじゃないし、ハンサムでもないし、ヘタしたらそこらで見かけるサエない人の顔だ。でも、なんでか、忘れられない、しつこく残る顔なんだな。なんでだろう?・・・強いて言えば、「なんかにケンカ売ってるような顔」なのかも。
 というわけで、『ゲルマニウムの夜』は、新井浩文の“顔”と“立ち姿”!を観るだけでも、モト取れる気がします。全体に漂うドヨ〜ンとした、でも凶暴なアノ感じ。ちょっと胃もたれするけど、キライじゃないアノ感じ。なかなか。
 あとね、監督の大森立嗣は、大森南朋のお兄さんでっ、大森南朋も麿赤兒も出演。親子三つ巴となっておりまっす!あと『ゲルマニウムの夜』で検索すると、ゲルマニウム岩盤浴もけっこうヒットします!!!